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ブルゴーニュ自然派の中心、理論と感性で進化を続けるPHILIPPE PACALET

ブルゴーニュを代表する醸造家に


今や、フィリップ・パカレは醸造家としてブルゴーニュを代表する人物の一人となった。これは自然派、コンバンション(化学物質使用ワイン)を問わず、ブルゴーニュのワインとして名実ともにブルゴーニュの中心的存在になりつつある。自然派という範疇を超えたところで評価されている。 ブルゴーニュの内部でも醸造家同士の中でも 評価されているところに価値がある。

 

フィリップがジュル・ショヴェ博士と共同研究した成果

フィリップ・パカレはジュル・ショヴェ博士と自然酵母の共同研究をして自然なワイン造りにおける自生酵母の重要性を科学的検証をもって発表した人物である。フィリップは自然派ワイン造りをミステリー的にとらえることなく、あくまでも物理学、生物学的に説明できる唯一の醸造家でもある。 自生酵母の研究レポートの中でも最も強調しているのは次の点である。 畑に住む自生酵母は約30種類である。それぞれがアルコール発酵をバトンタッチの如くに引継ぎながら1度~13度程までのアルコールを生成する。特に大切なのは、発酵の初期に働く自生酵母群であるクロケラ酵母属のクロケラアプキュラタ酵母が最も優れた芳香性をもたらしてくれる。これらの酵母は低アルコール時のみ働ける酵母である。 フィリップの象徴的な果実風味はこの辺が大切なポイントなのだろう。
 

自生酵母とブルゴーニュ・テロワールの関連性を探究するフィリップ・パカレ

自生酵母の役割・発酵の5段階

フィリップはジュル・ショーヴェ博士との共同研究で学んだことを10年間のプリューレ・ロック醸造所の醸造長として実践してきた。 ブルゴーニュのテロワールの違いを、自生酵母群と関連づけながら実証してきた。更に独立してからの10年間、ブルゴーニュの各クリュの区画に生息する自生酵母と、各クリュの特徴的な風味への関連性をさらに深く探究してきた。
フィリップは醸造段階を下記の5段階に分けている。
それぞれの段階で働く自生酵母が違う。約30種類の自生酵母が、各発酵段階で働きアルコールを生成しながら、テロワールの持つ独特な芳香をワインに醸しだしているのである。
自生酵母は、『テロワール』の表現においてカギとなる役目を果しているのである。
1.潜伏期 = アルコール醗酵開始のタンク入れ段階  (1mℓ中100万の自生酵母)
2. 加速期 = アルコール5%までのピジャージュ開始段階
3. 指数増加期 = アルコール4~6%
4. 減速・停滞時期 = アルコール6~9%
5. 末期・終了期 = 糖値ゼロまで、アルコール13%

ニュイ・サン・ジョルジュとポマールの土壌に住む自生酵母の種類構成が当然違う。その畑のミクロ・クリマ、つまり太陽のあたり具合、風の強弱、降雨量、土壌構成(粘土質と石灰岩盤構成率など)の影響を受けて、そこの畑に住む自生酵母群の種類構成が違う。

その違いがポマールとニュイ・サン・ジョルジュの風味の違いとなる。5段階のそれぞれのスタードで働く自生酵母がカギだから自生酵母を弱体化させるSO2酸化防止剤を使用しない。
フィリップにとっては収穫・醸造は、一年に一度しかできない大切な 実験・検証の時期なのである。静かな醸造所の発酵槽の中では、何千億という天文学的数の自生酵母が、物凄い勢いで動いて発酵を続けている。それぞれの段階にある酵母菌が元気に働きやすいように見守っている。微生物たちとブルゴーニュ・テロワールの関連性探究に25年、どんな年でもあのパカレ独特のピノ風味を楽しませてくれる。パカレにブレはない。

 

土地代の高騰が表面化するブルゴーニュのアンニュイ

ブルゴーニュ醸造家の悩み

そんなフィリップ・パカレにも悩みがある。ブルゴーニュの土地代の高騰である。3年前に中国人がブルゴーニュの畑を法外な高値で買い取った。その影響で一挙に土地代が高騰した。土地代が上がれば、葡萄の価格も当然あがる。2012,2013年と天候不良による生産量の激少も手伝って、ここ3年の高騰は異常な上がり具合となっている。 畑を借りて栽培・収穫した葡萄を買い取るパカレにとっては大問題である。ボジョレ出身のパカレにとっては、ワインはあまり高くしたくない心情を持っている。価格をあまり上げたくないけど、土地代は上がり続けている。ここがフィリップの最大の悩みだ。 ワイン造りとは直接に関係ない方面からの問題が発生している。 他の地方にはないブルゴーニュ病ともいえる現象だ。ボルドー、シャンパーニュ地方の大手企業が金権経営するようなところでは同じような問題が存在する。しかし、ブルゴーニュのように小さな農家・醸造家が多いところでは生活に直接ひびく大問題になる。例え畑を所有していても土地代が高騰すれば、相続税が莫大になる。利益を確保していないと畑を売らないと相続税が払えなくなってしまう。真面目に美味しいワインを造ろうと努力している農家的醸造家ほど厳しい状況となってしまう。これがブルゴーニュ病なのである。

他の地方の土壌・葡萄でフィリップ・パカレが醸すワイン

そこで、フィリップは数年前より、他の地方の葡萄でワイン造りも開始している。 ブルゴーニュから離れた地で、昔から興味を持っていた土壌の葡萄を自分のやり方でワインを造りたかった。Cotes de Provenceに昔からビオ栽培を指導している葡萄園がある。 13年よりその葡萄でワイン造りを開始した。ブルゴーニュから離れた土壌で土地代の問題とは離れたところで、しかも興味深い土壌で、今まで蓄積した醸造理論でワイン造りをしてみたかった。ブルゴーニュをより理解する為にも必要だと考えた。
 

フィリップ・パカレ・ボジョレ・ヌーヴォ2014

ピノ・ノワールのように醸すパカレ・ヌーヴォ


2014年はフィリップにとっては理想に近い天候だった。
 5、6、7月は天気が良すぎた。ピノもガメも北の品種である。あまり天気が良すぎても“らしさ”が消えてしまう。8月の曇り空、冷夏がフィリップにとっては最高の条件だった。何故なら、8月が暑いとポリフェノールが熟しすぎてガメイ“らしさ”の繊細な果実味が消えて強くなりすぎる。今年の冷夏はフィリップにとっては救いの神だった。

春から初夏の晴天続きで葡萄が早熟ぎみだった。8月の冷夏、淡い太陽でゆっくりポリフェノールが熟した。良質な タンニンが得られたのである。

バランス感覚の素晴らしいヌーヴォーのスタイル 2014年が瓶詰された。
今年はアルコール発酵が順調で例年より早めのスピードで進んだ。自生酵母が元気だった。キューヴェゾン(カモシ)期間は10日間だった。
冷夏だったわりには色が混い目に抽出された。美しいルビー色。軽めのアルコール度。
酸の爽やかさが中心となって、その周りをガメのマセラッション・カルボ醸造独特の果実味でオブラートされている。単に軽めのワインではなく、花崗岩のミネラルが芯を支えている。 『今年の自生酵母達が一所懸命に働いてくれました。酸のフレッシュさが特徴、  本当に心地よいバランスに仕上がりました。楽しんでください。』パカレ
 

完璧な葡萄のみを発酵槽に!大成功!

VIN NATURE ヴァン・ナチュル自然ワインの宗家といってもよいラピエール家の収穫が無事に終えた。9月4日に始めて9月25日に終えた。収穫人67人で22日間かかった。 67人を5グループに分けて別々の区画を収穫した。ベテラン組、超プロ集団組、ノーマル組3組,計5チームに分けた。 超プロ集団は10人で30人分のスピードで進んでいく。ベテラン組は選別作業が必要で難しい区画を担当した。 残りは例年の如くのノーマルな4つのグループとなった。これはマチュのアイデアだった。 これには理由がある。

マチュの秘策で災難を無事クリアー 

今年は雹が3度、モルゴン村を襲った。ラピエール家の葡萄も逃れことはできなかった。その後にSUZUKIと呼ばれている虫も発生した。この虫は葡萄の皮に穴をあけて、そこから腐敗が始まっていく。 収穫直前の8月後半に入っ  て、マチュは葡萄園を観察しながらこの被害に気付いた。区画によっては、あまり待てない状況だった。 やや早めの9月4日に収穫を開始した。モルゴンの畑から始めた。腐敗から守る為だ。超プロ集団とベテラン組のスピードが必要だった。これが成功した。 幸いにも、14年は葡萄房の数は多めの方だった。選別作業(いい葡萄と悪い葡萄を区別したり、一つの葡萄房でも悪い分部だけを切り落とす作業)をかなり厳しくやっても、ある程度の収穫量を確保できた。問題は収穫に時間がかかることだった。22日間という時間がかかったけど結果的に本当に健全な葡萄だけを選んで発酵槽に入れることができた。災難を完璧にクリアーできた。
 

2014年のラピエール家の事実上の醸造長は長女のカミーユだ!

総監督にマチュ、収穫管理長にマリー

マルセルが世を去って4年が過ぎた。自然派ワイン宗家として家族一丸となって前に進んでいる。長男のマチュが醸造責任者になってからの方が繊細さや上品さなどは一段とレベルアップしたと世界のファンよりの評価を得ている。

そのマチュも今年は醸造だけに打ち込む時間が取れなかった。



 67人の収穫人の移動と時間プログラムの組み立てと管理も同時に担当しなければならなかった。
毎日、収穫が終わった夕刻に醸造元内にあるテーブルでは、その日の進み具合と次の日のプログラムの組み立ての作戦会議をやった。一年間の仕事の総決算の収穫を無事終わらせる為にファミリー、ベテランが一つになって事に当たっている。

今年の大きな変化と戦力となったのが長女カミーユの成長だ。 カミーユはソムリエの資格もとってロンドンやフランス国内のレストランで修業した。その後2年間ブルゴーニュのワイン学校で勉強。ワイン造りはマルセル生存中から一緒に経験してきた。

マルセル亡き後、マチュと二人で醸造を経験してきた。マチュも カミーユのテースティング能力と醸造センスには正直驚いていた。 マチュも今年のような特殊事情の機会にカミーユにやらせようと 決断。カミーユも責任をもってやってみたかった。 勿論、後ろにマチュの監督・援助があるのは当たり前だ。 そして、次女のアンヌがいる。根っからの明るい天然娘である。 そこに居るだけで周りが明るくなる雰囲気を持った女性だ。 時には収穫を、時には醸造を手伝って周りを盛り上げた。

 

マルセルが愛したコート・ド・ピィの丘を背に収穫するラピエール軍団



収穫は朝7時に始まって10時に休憩が入る。 醸造所に近い時は、醸造チームもやって来て一緒にカスクルット(間食)を食べる。 結構、朝から働いていると、お腹が空くので 皆チーズにパンにワイン。デザートにチョコレートそしてコーヒーもある。






全体を観ながら、収穫プログラムを組み立てているマチュも進み具合をチェックにやって来る。それによってプログラム修正を を考える。思うように収穫ピードが進んでいないようだ。 マチュは、恐らくあまり寝てないのだろ。2週間目ぐらいで顔が少しむくんできたような気がする。









中腰で葡萄を切って、立ち上がって移動する。スクワット運動で足腰がグロッキーになる。
 

ラピエール家の収穫は常にプラス・エネルギーと笑顔、そして厳格さ!












厳格な選別作業、葡萄の悪い分部を切り落とすことを徹底している。 葡萄房をとってから 悪い部分(傷んでいたり、腐りかけている部分)を切り落とす作業。 だから時間がかかる。










偶然に、繊細で美味しいワインはできない。 ここまで徹底して実行している例を、私は見たことがない。 何百社という醸造所の収穫を見てきたけど、ここまでの厳格さは存在しない。多分、世界一だと思う。さすがラピエール家だ。

葡萄園に設置された運搬用のケースに運び込まれてくる収穫葡萄を更に、ここでもベテランが監視の目を光らせて厳しく 選別している。 この選別作業は、マルセル生存時より厳しくなっている。ホントにワインが繊細に美味しくなっていると評価、その理由の一つはこの選別作業にある。
 

収穫・醸造・写真

 











醸造所に運び込まれたケースにはすべて収穫グループ責任者の名前区画が記されている。








収穫された葡萄は、一晩中冷蔵庫で温度を冷やして保管する。雑菌の繁殖を避けるためである。巨大な冷蔵トラックを葡萄園に設置してある。

冷蔵庫で冷やした葡萄を手作業と ベルトコンベヤーで木製発酵槽の上から重量で落とし込む。葡萄が傷むからポンプは使わない。自然派の特徴だ。
セミ・マセラッション・カルボニック発酵でカモシが終えた葡萄を 絞るのは古式の垂直式圧搾機を使用。
 

ワインはエネルギー飲料だ!

ワインは天 と 地 と 人のエネルギーがタップリ詰まった飲み物です。

天、つまり宇宙のエネルギー、星、月、太陽の メッセージがいっぱいです。
 
地、地球の創成期から火山の噴火、地殻変動  元海底だった頃、幾多の変遷を経て今の土壌があり、古代のミネラルのメッセージもいっぱい詰まっています。

人、そこに働く人の性格、人間性、考え方、 ワインが飲まれるまで関わった人達の メッセージも入っています。

 こんな時代だからこそ、自然に造られたワインを通して、天と地と健全な人達が造ったワイン を飲んで大切なメッセ―ジを楽しんで欲しい。

きっと元気が出てきますよ。
ワインはエネルギー飲料です。

特に、自然派ワインの元祖、ラピエール家の ワインには、あのマルセル・ラピエールの 自然、地球持続への人の生き方そのものの メッセージが詰まってます。
楽しんでください!!

PUR NOUVEAU 天才肌のシリルと重戦車フロリアンの合体!ピュアー・ヌーヴォー


 

シリルの泉の如く溢れ出るアイデア、それを着実に実践・実行に組み立てていくフロリアン。最強の二人が合体した。
シリルが目指すのは、自然派ワインの祖、ジュル・ショーヴェ博士が実践してきたことを再現すること。
ジュル・ショーヴェ氏の実家はボジョレーのシャペル・ド・ゲーシャ村でワイン商を営んでいた。科学者としての研究の仕事と実家のワイン商としてのワイン造りも実践していた。
フランスの英雄大統領シャルル・ド・ゴールが自宅で飲むワインはジュル・ショーヴェ氏の造ったワインだった。
シリルのお父さんはジュル・ショーヴェ氏の隣村でレストランを営んでいた。マルセル・ラピエールを中心に自然派醸造家が集まる溜まり屋的な存在の店だった。
シリルは小さい頃から自然派の人達に触れていた。ある時、大人達の会話の中でジュル・ショーヴェ先生の話を聞いた。化学剤を使わず昔ながらの本物ワインを安全に造る方法を研究・開発して実践している話だった。
 


マルセル・ラピエールやジャンフォワヤールなどの醸造家たち皆がジュル・ショーヴェを師と仰いで尊敬していた。
シリルはジュル・ショーヴェのようになりたかった。 つまり、栽培家から葡萄を買って独自の方法で醸造していたワイン商としてのジュル・ショーヴェ氏の仕事に興味をもっていた。
PURの会社を設立する時、住所をジュル・ショーヴェ氏がいたシャペル・ド・ゲーシャ村にした程である。
限りなくピュアーにワインを造りたかった。だから、社名をPURピュアーとした。
 

屈強なポーランド人ファミリーによるPUR NOUVEAU収穫

 
 

二つのスタイルのヌーヴォー

PURピュールでは今年14年は白ラベルと黒ラベルの二つのボジョレー・ヌーヴォーを醸すことにした。 シリルがここ数年蓄積してきた経験とガメイ品種の二つの側面をこのヌーヴォーで表現したかった。 普通の醸造家はヌーヴォーに関しては一種類しか造らない。ここがシリルの普通ではないところである。
 

1) 軽快で繊細な果実味・エレガントなヌーヴォー

一つ目はザ・ヌーヴォーのスタイル。つまり軽快で水のようにグイグイ飲めてしまうヌーヴォー。 爽やかで軽快と云ってもシッカリ果実味が乗ったスタイルにすること。単に薄いワインではないことが重要だ。 その為に、普通より収穫を遅らせて、より熟した葡萄を収穫したのである。単なる薄目の軽いワインにしたくなかったのである。 つまり、葡萄のポリフェノールをより熟させて収穫したのである。エレガントな薄めのタッチでも果実味をシッカリ表現したかったのである。
 

薄さと濃さの臨界点を知るシリルの芸術的センス

普通、葡萄が熟せば濃いワインになってしまう。 しかし、シリルの芸術的醸造センスの手法では濃くならない。 心地よい繊細な果実味だけをワインに表現できる。 収穫した葡萄を除梗なしで丸ごと発酵槽に入れて、一切  触らない。セミ・マセラッション・カルボ(MC)発酵でも普通と違うところは、ピジャージュを一切しないこと。
 



ピジャージュによる必要以上のタンニンや色素が抽出されることを避ける為だ。 大切なことはマセラッション(カモシ)の期間である。今までのシリルの経験が生きる。醸造家としての腕の見せ所。 シリルはこの時期は発酵槽に張りついて、テイスティングを一日に何回も繰り返す。このカモシをやめるタイミングが数時間遅れるだけでも、一挙にワインが濃縮してしまうポイントがある。そのピンポイントを見極めるテイスティング能力とセンスが天才的と云える。 ピジャージュを一切しないので、結果的にカモシ期間は普通よりもやや長くなる。今年は8日間だった。それでも、色は淡く、繊細な果実味が乗ったエレガントなスタイルになる。 決して濃厚なスタイルにはならない。その臨界点を知るシリルのセンスが光る。抜群に美味しいヌーヴォーだ。

2) 濃縮感があってミネラル感もある筋肉質なヌーヴォー

二つ目は黒ラベルの男性的なスタイル。ボジョレ土壌の花崗岩のミネラル感がキッチリのっているスタイル。花崗岩独特のスパイシーさがある。男性的と云っても決して粗々さがないフィネス・上品さを残したワインがシリルとフロリアンの狙いだ。
ここで特筆すべきは、除梗したことである。 セミ・マセラッション・カルボ醸造からくる果実味が強調し過ぎることを避ける為だ。 花崗岩質土壌で育ったガメイ品種の深いところで眠っているミネラル感をより表現したかった。 除梗してもフラージ(潰す作業)をしてない。一粒一粒の葡萄の実がそのまま入っている。まるでキャビアのようだった。空気とは触れない密閉状態のまま発酵、当初は,一粒一粒の実の内部でMC発酵と同じことが行われている。 つまり、皮の色素やタンニンなどが果肉の方に移動している。 これで控えめで過ぎることがない果実味を得られることになる。 そして、アロザージを3回ほど実施した。タンクの下部から抜き取ったジュースをタンクの上から、まるで花に水を撒くように優しく、どこまでも優しく撒くことである。 こうすることによって、ガメイ品種のタンニンを優しく抽出することができる。また酸素を注入することで酵母菌も元気に動き出す。 このアロザージはガメイ品種の奥に眠っている良質なタンニンを 十分に抽出できる。かつ粗々しくならないのが特徴だ。 ここでもマセラッション(カモシ)の時期が実に大切だ。 ある臨界点を過ぎると一挙に粗々しいタンニンが出てきてしまう。ここではフロリアンのテイスティング能力がものを云う。 今年は白ラベルより短い7日間でカモシを終えた。
 

二つのタイプの2014PUR NOUVEAUを比較しながら楽しんでほしい

水のようにグイグイ飲める軽快・繊細なタイプ。ガメイの奥深さ・ミネラル感がタップリな男性的タイプ。どちらもこの二人が一年かけて練りに練って狙った究極のヌーヴォーだ。 シリルとフロリアンのパッションが詰まった作品。旨いよ! 楽しめるよ!
 

収穫時の写真

 
 
 
 
 

BEAUJOLAIS の若きスター!活力溢れる

DAMIEN COQUELET ダミアン・コクレ

 

2014は27歳ダミアン・コクレの完全独立の年



今、ダミアン・コクレのワインは世界中から引っ張りだこである。
特に、アメリカでは大人気である。
ダミアンは、モルゴン村の自然派の重鎮デコンブの長男である。
お父さんについて子供の頃から葡萄園に行って遊んでいた。 葡萄園が遊び場であった。
葡萄には子供の頃から親しんでいる。葡萄が友達のような感じである。
ワイン学校に行って、ブルゴーニュ自然派の名醸造家フレデリック・コサールのところで修業を積んだ。 フレデリックとは今でも、時々行き来して公私ともに醸造・人生の先生でもある。
そして、もう一人、ローヌ地方のBEAUMES DE VENISEのFERME ST-MARTINギー・ジュリアンのところでも修業した。
ダミアンにはお父さんのデコンブとフレデリック、そしてギー・ジュリアンの3人の先生がいる。どれも自然派の一流の醸造家である。
今、ダミアンは27歳、2007年が初リリースである。 今までは、お父さんの蔵の片隅で醸造していた。
今年から 独自の醸造所を借り自前の醸造蔵を設立した。完全独立を果たした。
2014年が本当の意味でコクレ醸造の出発となる。
 
(尊敬するお父さんのジョルジュと)

モルゴン村の重鎮達より愛されているダミアン

子供の頃より醸造家になる事を決めていたダミアン。 16歳頃には自らすすんでお父さんの農作業を手伝っていた。そんな一生懸命な若きダミアンを見て村の重鎮たちはダミアンのことを親戚の子供のように可愛がった。 2007年にシルーブルの小さな畑を譲ってもらって造ったのが初リリ-スとなった。2009年には何とモルゴン村の誰もが欲しがっているコート・ド・ピィ(旧火山だった丘)の最高の区画、ジャン・フォワヤールとマルセル・ラピエールの隣の畑を4ヘ  クタールも任された。これでダミアンは独立を決意した。
 

ダミアン・コクレ2014年収穫


 

幾多に危機を乗り越えて最良の葡萄を収穫

2014年はダミアンにとっては色んなことがあった。
5月から6月までは完璧な気候だった。このままいけばボジョレーで 世紀の年と云われた2003年の再来か、と思われた。 しかし7月に入ると水不足状態になってきたところに、なんと36度という猛暑が3日間も続いた。 特にモルゴン村の猛暑が厳しかった。ガメイ品種はフランスの北の品種である。36度という熱に耐えられる品種ではない。 葡萄の皮が焼けてしまった。しかし、幸いにも乾燥していた為に 焼けた分部から腐敗することが全くなかった。乾し葡萄のように乾燥していった。
そして、モルゴン村には2度の雹が降った。特に標高が高い区画に降った。ダミアンも僅かにやられたが被害は最小限に抑えられた。
8月の冷夏では葡萄の熟成スピードが驚嘆的に遅くなった。 特に標高が高いところにあるダミアンの畑は、熟成が遅かった。 収穫時期の決定には、特に迷った。モルゴンでは例年最も収穫開始が遅いのはお父さんのデコンブと通例になっている。
今年はお父さんより2日遅い18日よりのスタートとなった。もう周りの蔵は殆ど収穫を終えていた。待ったお蔭で葡萄が良く熟して完璧な状態で収穫できた。
 
 

 

ダミアン・コクレ・ヌーヴォーは最高のバランスに!!

最初に収穫したのは勿論ヌーヴォー用の葡萄である。
待ったお蔭で果実味豊かで酸も残った。
自然派ヌーヴォーらしい透明感のあるスーと入る飲み心地になるだろう。
 

収穫・葡萄園写真

 
 

ジャンクロード・ラパリュ最高の天候のなか最高の葡萄を収穫!


 

  これ以上の品質の収穫は存在しない!!



毎年、最も早く収穫を開始するジャンクロード。
今年も自然派仲間の中では最も早く収穫を始めて最も早く収穫を終えた。ボジョレーは9月の13日より2日間だけやや天候が崩れた。しかしジャンクロード・ラパリュだけは快晴天気のうちにすべての収穫を終えた。 しかも朝は12度前後と涼しく、早朝に収穫した葡萄は冷やさずにそのまま直接に発酵槽に入れることができた。これは大きなメリットになる。 午後は真夏日のように28度前後まであがって実に気持ち良く収穫できた。
7月中旬の猛暑と雹、7月後半から8月の冷夏と曇り空、葡萄の成長が一挙に遅れていて、どうなるか?と心配していたが、8月の後半より記録的な晴天が続き葡萄が理想的な状態で熟した。

 『この葡萄で最高のボジョレーを造らずにはいられない!ウィOui !!ヌーヴォも期待してね!』

ジャンクロード・ラパリュ

 

  ボジョレーテロワール探究家!

 独自の世界を走るジャンクロード・ラパュ

 

一歩も二歩も先に出ている飛びぬけた探究心

こんなにガメイの可能性をあらゆる方面から追求している醸造家はいない。 ジャンクロード・ラパリュは今、ヨーロッパ中のワイン愛好家、プロフェッショナルが最も注目している醸造家の一人である。 ジャンクロードは語る 『1995年からワインを造りだして、今年で19年目になる。ここ数年でやっと大切なことが分かりかけてきた気がする。ワイン造りは年に一回しかできないからまだ、たったの19回しかやっていない。毎年、葡萄が違うし、自生酵母の状態もちがう。最近、発酵中の“匂い”でワインの状態がつかめるようになった。液体が 何を必要としているか、何をしなければいけないか、判るようになった。』

 

 独自で研究をしながら辿り着いた独自の自然醸造

1995年、ワインを造りだした頃は自然な造りではなかった。自分の顧客もいないし ゼロからの試行錯誤の出発だった。最初は造ったワインをネゴシアン(ワイン商) に売っていた。モルゴン村には自然派の偉大なるマルセル・ラピエールがいた。 でも、控えめでシャイな性格のジャンクロードは、長い間、直接に門を叩くことなく独自で自然なワイン造りを研究しながら造っていた。 これが逆にジャンクロードの独自の発想を育てていった切っ掛けになったのである。 歴史にもし?は存在しないけど、ジャンクロードがもし彼らの教えを受けていたら 今のジャンクロードはないだろう。勿論、数年後には自然派が拡大した頃に自然派グループに参加する事になり、マルセル・ラピエールにも薫陶をうけて、色んなことを学んだ。そして誰よりもマルセルを尊敬している。そんなラパリュの最近の造りは、今まで存在しなかった全く違うボジョレーの世界を我々に提供してくれている。素晴らしいボジョレーのテロワールの可能性を楽しめる。今ではジャンクロードの独自性に世界中が注目していると云っても過言ではない。



 

ジャンクロードの独自性は優れた試飲能力と仮定発想からくる

 

類稀な試飲能力

ジャンクロードの試飲能力には定評がある。あのロマネ・コンティ醸造のプリムール内輪での試飲時にも招待されて意見を聞くメンバーにも入っている。 自分が畑仕事でやった事、醸造時にやった事を確実に試飲レベルで確認できる能力を備えている。何か特別な香り、味覚を発見した時、畑作業レベルや醸造作業まで遡って確認できている。

子供のような素直な発想

ガメイ品種を遅摘み(ヴァンダンジュ・タルディヴ)で収穫して発酵したらどうなるだろう?ガメイ品種を最高に濃縮感ある造りをしたらどうなるだろう? ガメイをまるで水のような透明感のある超ピュアーにするには?どこまで可能なのだろう。ガメイを土カメの中で醸造・熟成したら、どんなワインになるのだろう? こんなワインをすべてガメイ品種で造ってしまっているのがジャンクロードなのだ。
 

1-アルマ・マテール ALMA MATER 

ガメイ品種をカメの中でマセラッション・カルボニック醸造させたワイン。
 

2―タンタシオンTANTATION

ガメイ品種をどこまでピュアーに造れるのだろう? 繊細に、上品にどこまで可能なのか?への挑戦。
 

3-ラン・デュ・メルル

他のキュヴェのガメイを収穫終了後、数週間 超完熟状態まで待って収穫して仕込んだワイン。濃縮感タップリのガメイ。時にはvin doux naturelのような風味。
 

4-オー・フォール EAU FORTE

どうしたら?水のようにゴクゴクのめるワインで、かつ果実味と旨味がある程度  合わせ持つワインができるのだろう。を実現したワイン。  みずみずしくて、水っぽくないワイン。グイグイ飲める恐ろしいワイン。
 

ガメイ品種の魅力をあらゆる方向から探究して楽しませてくれる!ラパリュは凄い!


 

収穫写真

 
 

今年はスペイン、ドイツ、カナダ、フランスから自然派ファンが集まった。
ラパリュの収穫は大らかで明るくやっている。 大切なことだ!!
 

2014年ラパリュ・ボジョレー・ヌーヴォーを絞る

(ジャンクロード自慢の百年前の垂直式圧搾機)


8日間のマセラッションを終えて古式の垂直圧搾機で24時間かけてゆっくり絞る。マセラッション・カルボ醸造の葡萄を絞るには、重力で無理なくプレスできるこの古式の垂直式圧搾機が最も良い。繊細で上品なジュースが絞れる。 葡萄実の皮が破れることなく、皮から汗の如くに流れ出る。 だから繊細なジュースが絞れる。 この段階では、ジュースとワインの中間的存在の液体。この流れ出た液体をパラディと呼ぶ。まだ糖が残っているので甘くてアルコールも僅かにあり、本当に心地よい飲み物である。これからタンクでアル発酵を続ける。 ボジョレーの村ではこの時期に“パラディ祭り”を行うところがある。
 
 

超自然な優しいヌーヴォー

ラパリュが狙ったとおりのスタイルになった。 アルコール度12度弱、 繊細なタンニン、ほのかな果実味、心地よい酸、ラパリュ・ヌーヴォーは超極上に仕上るだろう。
 

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