新感覚『バニュスル』誕生!〜”ドメーヌ・ド・ラ・レクトリー”

CPVリポート - 新感覚『バニュスル』誕生!〜”ドメーヌ・ド・ラ・レクトリー”

新感覚『バニュスル』誕生!〜”ドメーヌ・ド・ラ・レクトリー”

カテゴリ : 
自然派ワイン情報
執筆 : 
samba 2008-6-20 5:01
今回の旅の締めくくりは、ルーションの名門「レクトリー」だ。 このドメーヌは以前訪問したことがあるが、何としても晴らしたい疑問があった。酸化熟成型ワインの代表であるバニュルスで、どうしてこんな生き生きとした果実味に富んだ現代的なバニュルスを生み出すようになったかだ。ご存知の通りバニュルスは過熟させたブドウを発酵させ、発酵がある程度進んだ段階でアルコールを添加し残糖を残し、更に樽で長期間熟成させることにより、ランシオ香つまり熟成香を生じさせた手間と時間の掛かる贅沢な甘口ワインだ。フルコースの最後のデザートで、チョコレートを使ったデザートと一緒に年代物のバニュルスを頂くのはこの上もない贅沢であり、また伝統的フランス料理の締めくくりとしてふさわしいものでもあった。しかし、時が流れ、フランス料理も軽やかに洗練され、甘くどっしりしたデザートも好まれなくなった今、以前は好んで飲まれていた、とても甘く、アルコールも強く、なおかつ酸化香の強い伝統的バニュルスは誰にも飲まれなくなってしまった。 年代物の高級バニュルスも、売れなくなってしまったのだ。 そのような状況のなかで彗星のように現れたのが、この「レクトリー」なのだ!
今、このドメーヌは、4代目にあたる6人のパルセ兄弟姉妹の家族たちによってワイン造りがなされている。パルセ兄弟は、20代の中頃まで企業家だった祖父の仕事の関係で、パリの郊外に住んでいた。彼らはとても家族の絆が強く、パリに住みながらも田舎のバニュルスの話をいつも聞かされていた。自然の大切さ、バニュルスの他にはないユニークな地形・土壌や気候風土などについて自然と理解していったことは想像に難くない。そんななか、彼ら兄弟は、徐々に生活の場を自分たちの故郷である「ドメーヌ・ド・ラ・レクトリー」に移していった。そして、ワイン造りに身を投じることになる。 彼ら兄弟は、企業家の親の元パリの都会で育ったためか、皆芸術的なセンスを身に付けており、それぞれプロ並みに音楽、写真、ポエム、ダンスなどの活動を今に至るまで行っている。長男のマルクは複数の自然派ワインのグループを束ねる“ラ・セーヴ”の会長として、次男のピエールは写真家として、三男のチエリーはピアニストとして、妹のジャンヌ・パルセはダンサーとして、それぞれ活動している。彼らはバニュルスの伝統を生かしながらも、旧態依然としたワイン造りに満足することなく新しい感覚で次々とワインを造っていった。辛口の白「アルジール」は、本来はバニュルスの白になるはずのグルナッシュ・グリを早めに収穫し、酸とフレッシュな果実味をしっかり残したエレガントなワインだ。1993年ヴィンテージを初めてリリースしたとき、ワイン界でセンセーショナルが巻き起こった!そしてバニュルス赤の「パルセ・フレール」、アルコール発酵5日目にアルコールを加え(ミューテ)発酵を止めて3週間マセラシオン、そして樽は一切使用せずタンクで熟成させ、翌年の三月フレッシュなうちに瓶詰めした。酸化のニュアンスは一切なく、熟したグリオット(サクランボ)の生き生きした果実味いっぱいのバニュルスである。 レクトリーで食事をご馳走になった最後に頂いた自家製グリオットのタルトに、この「パルセ・フレール」を合わせて飲んだ。これこそ現代人が待ちに待った、飲み疲れしないバニュルスだ! 輸入販売元:大栄産業㈱ 名古屋本社 TEL. 052(482)7231 東京支店TEL. 03(3768)1266

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